【就活】疲弊しないために、自分で『選び取る』ということについて体験談を交えて話します

 

 

 

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いやはやクソ暑い季節になってまいりました。再び夏、ですね。

冬の寒さもきついですが、個人的には夏の暑さの方が苦手。汗をかいたら体はベタつくし匂いはひどい。さらには炎天下の中営業すれば熱中症の危険性もありリアルで気分が悪くなることもしばしば。

冬もブルブル震える辛さがありますが、身体的には夏の方がひどいかな、とは思います。

 

  

地獄のような夏の就活

 

何より夏が近づくと毎年思い出されるのは、懐かしの就活について。

夏本番になるにつれて少しずつ内定を取る人が増え始め、学生最後の夏を謳歌する人が出てきます。

その中で自分だけが決まらない時の絶望感ときたら……。あれほど恐ろしいものはありませんよ全く。

気持ちが追い込まれ、猛暑のスーツ縛りという肉体系な疲労も加わりまさに辛さの極み。街中で疲れ切った顔の就活生を見るといたたまれない気持ちになります。

あんなに苦しい思いをして、新卒で就職できないと一気に人生が不利になるなんてやはり悲しい……。みんなにはみんなのペースがあるのに、22年間の経験値のみで戦わないといけないなんて、ジーザス!

人材紹介という仕組みもより就活生を苦しめている一因。学生が商品として扱われてしまうと、不幸なことがたくさん起こるものです。

学生をクライアントに紹介すると人材会社にお金が入るという構造上、学生への対応がないがしろにされることは、残念ながらありますからねえ。

 

 

学生も心がけるべきこと

 

とはいえ日本に根付いたこのクソ制度。リク◯ルートさんが作り上げた見事な仕組みの上にみんな乗っているわけなので、そうそう変わるものでもありません。

確かに制度は色々とアレ。特に手書きのES文化とか御社第一主義とか夏本番の時期に九割スーツ強制とか色々辛くてアレ(ボキャ貧)。

とあれば、やはり学生の側でもある程度の線引きというか、

 

 

就活の沼にハマらないようにするぞ!

 

 

 

という考え方は必要になってきます。

もちろん自分で制度を変える努力をしろ!なんて意識の高いことは言いません。たまにいますけどね、嫌なら自分で変えようとしてみろという方。

そんな大層なことは無理なので、今回は学生自身が心がけれることの一つ、

 

 

『自分で選択する』

 

 

ということについてお話しします。

 

 

就活で『自分で選択する』というのは重要

 

 

 

いやどこでも重要だろうw

 

 

 

 

と思われますでしょうか?

もちろんこれは人生においてどの場面でも重要。自分の意思で決めて動くというのは勇気がいることですが、思い通りに生きていくためには必要な要素です。

ただ僕自身、

 

 

就活で自分の意思を持つのってかなり重要なんだなあ……

 

 

と思った経験がいくつもありまして。

 

 

就活が適当になったら危ない

 

上手くいかない時期が進むとだんだん適当になり、

 

 

とりあえずどこか受けなきゃ……とりあえず何かしなきゃ……

 

 

 

と気持ちに焦りが出るんですよね。これに加えて夏の暑さとも戦わないといけない就活。

そうなると気持ちや肉体の消耗具合はどんどん加速し、早く終わらせたいため、適当に就活を進め始める。

しかし、数ばかり増えても全てにしっかり手が回らず結局うまくいかない。これがまた焦りを生み、という負のサイクルに入ってきます。いやあこれはあかんですねえ……。

実際僕もそのような状態でしたので、

 

 

もっと焦らず自分できっちり決めるべきだったなあ

 

 

 

と思う経験がいくつかあります。

今回はその中でも印象に残ったものをご紹介。『自分で決めれない』というのはこんなにめんどくさいことを引き起こすのだと感じた出来事です。

 

 

真夏の就活にて

 

あれは、遡ること大学四年の九月頃。周囲はすでに内定が出揃うこの頃に、僕はまだ就活をしていました。

すでに周りは過半数が内定を持っていた時期。就活終えた学生が、やれ旅行はどこ行くだのあとは卒論だけだの、残りの学生生活を思い思いに謳歌し始める時期でございます。

逆にこの時期まで就活をしている僕にとっては大変なプレッシャー。孤独にぽちぽちリク◎ナビと向き合うのはなかなか辛いものです。

特に当時は大学で真面目ぶった人間でいたので、周囲の『え?まだ決まってないの?』な視線は辛かった。

 

 

藁にもすがる気持ちで人材会社を発見


就職浪人ーーーそんな言葉が頭をよぎり始めたある日、Facebookにとある人材会社の広告が出ていました。

 

 

○○大学の就活生の方限定!人材紹介行います!

 

 

この○○の部分は僕がいた大学です。

今考えたら、使用者の情報に合わせてFacebook広告の文章が変化していただけでしょう。

しかし当時の僕は自分の大学限定という特別感につられ、その人材会社を使うことになりしました。もちろん実際に使うと、限定な訳はなかったのですが……。

そこは大手ではなくゴリゴリのベンチャー企業。大手だろうとベンチャーだろうと人材会社である以上やってることは変わらんのですから、特に希望を持つ意味もありません。

しかし当時は、

 

 

ベンチャーは大手よりも良い!

 

 

という謎の神話が僕の中にあり、妙に希望を持っていました。

 

 

ゴリラと出会う

 

登録を済ませ本社へ向かう僕。受付を済ませ個室に通されました。

数分待ちでてきたのは、角刈りでガタイがかなり良い男性。ゴリラにすごく似ていました。

 

 

ぶらりくん、よろしく!

 

 

 

 

(うわあ僕の苦手なゴリゴリ体育会系タイプだ……)よ、よろしくお願いします

 

 

まずはよくある個人面談からスタート。ここまでは普通です。僕の大嫌いな自己分析シートや履歴書を書きながら、キャリアコンサルタントの人がヒアリングをしていきます。

 

 

これまでどんな就活をしてきたの?

将来何がしたいの?

どんな実績があるの?

 

 

何度も話してきたので淡々と相手に伝えていきます。これまでの就活でも散々話してきましたからねえ、理念やらなんやらって。

当時の僕の理念は『自分と同じように自信がなくて困っている人に価値を提供したい!』というもの。就活生にはよくあるものかもしれません。

一通り話し終わり、ゴリラが色々話し始めました。

 

 

いやあ良いねえぶらりくん!君のその思い、素晴らしいね。大丈夫!うちはこんな風に一人一人と面談して、君に確実に合う企業さんを紹介するし、企業さんもそれに賛同してくれてるところばかりだから、正直マッチングには自信があるんだ!僕もそういう人の良い就活のお手伝いができるのは本当に嬉しいし、ぶらりくんが望み通りの就活をできるように全力でサポートするよ!

 

 

 

 

ア、ハイ、ソッスネ、アザマス(あー見た目通りこういうタイプかあ…

 

 

 

とか思いつつ話を聞く僕。

向こうが話し終わると、紹介できる企業を探してくるために一旦離席。

 

 

まさかの面接セッティング

そこから十数分ほど待ったでしょうか?選んで持ってくるにしては遅いなあと思っていたところで、ゴリラが帰還。

手には紙が一枚。

 

 

(あれ?数社から選ぶんじゃないのか?)

 

 

 

と疑問に思っていると、

 

 

この会社さんは、ある業種にコンサル会社なんだけど、きっとぶらりくんに合うと思うんだ。それで実は今社長さんと電話をしてぶらりくんのことを話したら、ぜひ君と話がしたいと言ってくれてね!社長直々に面談をしてくれることになったんだ!それで明日の11時~時間を取ってくれたんだけど受けるかい?

 

 

 

 

(いやもうセッティングしたのかよ!!)

 

 

 

 

思わず心の中で総ツッコミ。まだ中身を見てないのにまさかの面談設定済み。これは予想外すぎます。

一般的には学生がいくつか求人を選び、それを元に面談の設定をするのが普通。なのにまさかまさかのセッティングをしてからの僕への紹介。

これは驚きましたね。

 

 

別の予定とバッティング

 

しかも問題はそれだけではありません。実はこの時すでに、翌日の10時~別の人材会社経由での面接が入っていたのです。

さあえらいこっちゃ。場所も違うし、そもそも一時間で間に合うわけがない。当然その旨を相手に伝えます。

 

 

あの、すみません。僕明日の10時~別の面接があるのですが……

 

 

 

 

あ、そうなの?正直この企業はぶらり君とベストマッチさせる自信があるんだ。社長さんもわざわざ時間を取ってくれたし、受けて欲しいんだよね。

 

 

(いや勝手にセッティングしたのはそっちだろ!)いやあ流石にそれはちょっと……。先に入ってましたし……。

 

 

うーん、でもかなりマッチングには自信があるからなあ、よければ受けて欲しいんだよねえ。君ならきっと認めてもらえると思うし、今からその面接今から取り消してもらえる?

 

 

 

参った。本当に参った。

現在時刻は15時くらい。すでに面接まで24時間をきっています。翌日朝の予定を前日の夕方にキャンセルとかはしたく無い。

そもそも常識的に考えてめちゃくちゃ失礼。そういった形で相手に迷惑をかけるのは一番嫌でした。

しかし、目の前にはゴリラ。こっちは小心者。あうあう……と反抗しましたが、最終的には、

 

 

じゃあ明日入れておくからね!そっちの面接はキャンセルしておいてね!

 

 

 

と強引に面接を設定されてしまいました。

 

 

夜に恐る恐る電話

 

帰宅したら時間は19時前。やっとゴリラから逃れたと思いましたが、まだ僕には電話をするという鬼門が残っています。

マジで嫌だなあとと思いつつ電話。

 

 

はい!もしもし!

 

 

あ、遅くにすみませんぶらりです。

 

 

おお!ぶらりくんか!どうしたの?

 

 

えっとですね、その、明日の面接なんですが……ちょっとキャンセルさせてほしくて……

 

 

え?なんで?明日だよ??

 

 

えっと、実は~~~という事情がありまして……

 

 

なるほど……そっちを選ぶってわけだね?

 

 

あ、はい……すみません……

 

 

わかった。ただ、君がそういう対応したっていうのはきちんと覚えておくからね?

 

 

 

ほらほらこうなるんだって絶対!!人材紹介会社は別に好きではありませんが、人としてドタキャンは良く無いこと。僕もやられたら嫌ですし。

仕事でもない就活ではドタキャンしても構わないという方もいますが、僕はそういった部分をめちゃくちゃ気にします。

向こうのすごく不機嫌そうな声は今でも覚えていますし。あれは怖かったなあ。

本当はゴリラを断りたかったのですが、自信満々な自己主張に押されついOKしてしまいました。僕はそういった人間を相手にするとついつい萎縮してしまいます……。

実際受けてみたものの、そこも僕とは確実に合わないようなコンサルの会社。ワックスで髪の毛をきっちり固めて爽やかっぽい笑顔を振りまきながら、

 

 

君の目標はなんだい?

 

 

 

と聞いてくるタイプの会社。あーこりゃダメだなと第一印象で痛感した思い出があります……

 

 

一度落ちた会社に……

 

もう一つ、個人的にすごく嫌だった思い出があります。

先ほどとはまた別の面接でのこと。夜中に設定した企業は無事不合格となり、その後にいくつかの企業を紹介してもらっている中での一コマです。

その日もゴリラは別の企業を紹介してくれました。

それはとある人材企業。それは良いのですが、問題はそこが

 

 

ここ一度選考落ちてるところやん……

 

 

 

だったこと。

その会社は、僕がまだ就活にやる気があり『誰かのために仕事をするぞ!』と息巻いていた時期に受けた会社。

しかしゴリラと会っていた頃の僕はもう、人材系が自分とは合わないし働ける自信もないと分かっていたので、受ける気は全くなし。

それに一度落ちた企業を受けること自体が気まずいし、めんどくさい。当然僕はその旨を伝えます。

 

 

あ、すみません、あの、この会社以前に受けて落ちてる会社なんですが……

 

 

え?そうだったの?

 

 

はい、なのでもう一回受けるのはちょっと……

 

 

うん、そうだね。でもこの会社はぶらりくんのやりたいことにきっと添える会社だと思う。以前は落ちてしまったけど、もし本当に君が自分のやりたいことを達成したいならぜひもう一度チャレンジして欲しいんだ。僕からそのことを相手企業には伝えておくよ。

 

 

うーん……

 

 

大丈夫。きちんと言いたいことを整理してもう一回挑めば必ず受かるよ、ね?だから受けよう。

 

 

え、あ、はい……

 

 

 

はいじゃないよおおおおおおおおおおおおおおお僕ーーーーーーーーーー!!!!!

 

その時のゴリラの勢いに押され、再び受けたくない企業を受けることに。

あれから数ヶ月経ち就活へのやる気もすっかり無くし『そんな大変そうな企業受けたくないよお……』という気持ちなのに、2回目の挑戦をするなんて本来あり得ないこと。

そもそもこんなやる気のない就活生が選考を受けても、相手からしたらなんで来たんやこいつ
状態。

なのに断れませんでした。

結果想定通りで不合格。そりゃそうです、こちらはやる気がなく受けたのですから……。

多分態度にも出ていたと思います。いや、悪態をついたことはないのですがなんとなく覇気がないというか。

 

 

どうしてもこの会社に入りたいです!自分は!

 

 

 

という雰囲気もなく、なぜ私はここにいるんだろうという気持ちのまま選考に望んでいましたから……。

 

 

エージェントと就活生の性格が噛み合わないと最悪

 

就活で『断る』『選び取る』の大切さを感じた体験談は以上です。いやあ、本当に僕はメンタルが弱いし意思が無いww

今回のようなエージェントが絡んでくる時は本当に自分の意思が無いとダメなんだなあと痛感しました。

なぜならより色濃く相性の問題が浮き彫りになるから。

色々書いてきましたが、前提として悪気の無いエージェントも当然存在します。これだけ多くの人材系がいて、全員が悪人ならもう何がなんやら……。

以前、別の就活のミスマッチに関する記事の中で、明らかに学生を軽くみているようなエージェントについての体験談を書きました。

 

 

www.burarin-gurume.com

 

 

連絡を忘れたり、一時間近く放置されたり、かなり不愉快なエージェントと会ってきています。

それらと比べると、今回のゴリラは悪気がない可能性もあるんですよね。

純粋に学生のことを考え、相手にマッチする選択肢を提供しようとしてくれる。向こうはただそれだけ。

ただこれが空回りすると、お互いに不幸な結果になるのです。

 

 

タイプの違う人間を理解するのは困難

 
そもそも人材系には、いわゆるアツいタイプの人間が多い。人の可能性を信じ誰でもやればできるという信念を持って学生に接します。

では、学生がそのタイプかと言われるとそうでは無いこともある。

きっと多くの学生はやりたいことがなく、夢や目標となるものも見つかっていない。あくまで周りがやっているから就活をする、という人が大多数かと思います。

 


アツい信念を持ち人の可能性を信じるタイプのエージェントと、周りに合わせて就活をしている学生

 


これらは根本の性格が違うので、相手のことを本当に理解するのは難しい。

自分と似たタイプの人間の気持ちさえ、きちんと理解するのは大変なこと。僕もそれなりにネガティブ思考を持ち合わせた人間。だからと言って、同じネガティブな方の気持ちを100%理解できるなんて思っていません。

ましてやタイプの違う人間のことを理解なんて至難の技。

就活ではこのすれ違いが発生しがち。これだけ大勢の人間が一斉に就活をしているわけで、学生とエージェントの性格が合う可能性の方が圧倒的に少ないのです。

 

 

就活こそ『選び取る』意識を

 

今になって思えば、僕ら学生は企業からお金をもらってるわけでもないし関わったエージェントと社会人になってから会うことなんてそうそう無い。

しかもエージェントも企業もごまんとあるのだから、自分と合わないゴリラのところなんてすぐに断れば良かった。

でも当時は就活が決まらないという焦りもあり、とにかくたくさん紹介してほしいという気持ちが先行していました。

それに紹介してくれたのに断るのは申し訳ないし、それによって相手に嫌われるのが怖いという気持ちがあまりにも大きかったんですね。

『断れない』という性格が度を超えると、相手がどんな関係値でも断れないということがあります。

今回の就活がそうですよね。本来エージェントなんて、就活が終わればおさらばする存在。

もちろん人として礼儀は欠いてはいけません。(結果的に僕もしてしまいましたが)ドタキャン等はしないのが鉄則。

しかし、一定の時期が過ぎればほとんど会わないであろう人間に対して、必要以上に気を使う必要が無いのも事実。そんなにすん度しまくってたらマジで疲弊する。

 

 

エージェントに勧められたから一応選考してる

 

不安だからいくつも同時に会社を受けてる

 

 

という方も今後続々とでてくるでしょう。

僕も卒業が近づくほどに焦り、特に興味のない業界まで見ていて思い出があります。千葉のメーカーや美容院専門の採用代行の会社とか見てたなあ……。

よほど能力があるかやりたいことが定まって入れば絞るのもアリですが、ほとんどの方がそうではないはず。

なので、一定ラインまでは数を打つのも大切。でも本当に気持ちに余裕がなくなったら、いや、そうなる前に少し選択肢を減らすことも選択肢に入れるのはいかがでしょうか?

どうしても卒業までには決めたい!と思う方が大半ですからねえ。なかなか難しいのは承知。気持ちに安定が欲しいのは自然なこと。

ただ、それが限界を超えてくるのも考えもの。自分のキャパを超えた数をこなしすぎると、気持ち的な余裕と肉体的な余裕のどちらも失われます。

自分では大丈夫!と思っていても案外体は正直で、知らず知らずのうちにしんどさを募らせることになりますから。

そうなる前に、断ることを含めて自分で選び取るという意識が何よりも大切。学生からしたら一世一代の大イベントのような就活ですが、それのせいで不幸になってはダメですからねえ。

 

 

 

 

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