ーーー僕の変なモノ好きの血が騒ぐイベントにまた一つ、参加して来ました!
2018年6月28日〜池袋サンシャインシティにて開催中の化ケモノ展。もう名前だけで心惹かれるウキウキなイベントですねえ……。
ということで平日ではありますが、このイベントに参加するためだけにわざわざ休日出勤をし代休を獲得して行って参りました!
化ケモノ展とは?
夏にぴったりな妖怪モノのイベントか……?
いいえ、違います。本イベントの『化ケモノ』とは、モンスターのことではなく『擬態』のこと。
生物が生存するために、戦略の一つとして擬態という手段を用います。一番想像しやすいのはカメレオンの体色の変化でしょうかね。
この化ケモノ展では、実物や標本を交えながら様々な生物の擬態の様子を間近で体験することができます!
これまでも様々な括りの生物系展示会へ参加して来た僕。その一つとして新たな1ページが刻まれるんですねえ……。
化ケモノ展の営業時間や期間等
開催期間:
2018年6月28日(木)〜11月25日(日)
基本営業時間:
・6月28日 (木) 〜 9月24日 (月)
→10時〜21時
・9月25日 (火) 〜 11月25日 (日)
→10時〜18時
夏季営業時間:
・7月21日 (土) 〜 9月2日(日)
→ 9時〜21時
・8月11日 (土) 〜 8月19日 (日)
→ 8時30分〜21時
開催場所:
サンシャインシティワールドインポートマートビル屋上
サンシャイン水族館特別展会場
料金:
600円
*水族館本館ほか対象施設・対象イベントをご利用の方、水族館・展望台の年間パスポートをお持ちの方は400円
公式サイトは以下をクリック!:
『擬態』の種類について
今回の化ケモノ展の擬態生物には三つの種類があります。
ペッカム型擬態
・・・主に捕食のための擬態。体全体や一部を周囲の風景に溶け込ませ、油断して近づいて来た餌を一気に捕食します。ベッカムじゃないよ
ベイツ型擬態
・・・特定の生物に化けて捕食を免れるための擬態。毒性のある生物や不味い生物に化け、捕食のターゲットから外れるために行われています。あえて目立つことで逆に捕食されにくくなっているんですね。
隠蔽型擬態
・・・周囲の風景に溶け込むのはペッカム型と似ています。ただこちらは、捕食される側が身を守るために行うので擬態の完成度がより上がっています。パッと見では人間の僕らも迷うレベルの擬態が多く存在しています。
またイベント独自のレベル分けもあります。LV.1〜LV.5の五段階に分かれており、数字が上がるごとに擬態レベルが上がっていきます。
記事の中で生物名の隣に書いてある数字は、そのレベルを表しています。
それでは次からは、この三つの擬態ごとに展示生物をご紹介!あなたの好みの化ケモノを探してみてください!
ペッカム型擬態の化ケモノ
イロカエルアンコウ:LV.4
イロカエルアンコウは岩に擬態する生物。周囲の風景と同化し、近づいて来た獲物を『エスカ』と呼ばれる器官を延ばし捕食します。
カラフルなサンゴと混ざると遠目にはわかりません……。さすがは『イロカエル』という安直極まりないネーミングなだけはありますねえ。
マルムネカレハカマキリ:LV.4
なんともド直球な名前のこちらは、その名の通り枯葉に擬態する生物。熱帯雨林の木の上で静かに獲物を虎視眈々と狙います。
さてどこにいるかわかりますか?
ケースの真ん中左寄りにいました!手足も細いので、これが枯葉と混ざったらうっかり近づいてしまうのも無理はありません。
チャカ・チャカ:LV.3
平らな体が特徴のチャカ・チャカ。水底で流木に擬態し、近づいて来た獲物を捕食します。彼は隠蔽型擬態とのハイブリットですね。
よーく見ると先端に白い歯が見えるので、そこで生き物と判別できます。
ハナカマキリ:LV.4
一生の中で二回も擬態をするハナカマキリ。幼虫期は緑色のカメムシに擬態し、成虫期にはピンクや白のランの花に擬態をします。
上記写真のどこにいるかわかりますか?
左上の花びらの裏から顔を出していました!色もかなり綺麗で、少し探さないと見つけられません。
こんな綺麗なのに凶悪なカマを持っているなんてあれですね、綺麗な女性には何か裏があるみたいなそんないやなんでもないです。
リーフフィッシュ:LV.5
名前の通り枯葉に擬態する魚。油断して近付いてきた獲物を一瞬で捕獲します。さあ、どこにいるかわかりますか?
はい、こちらです!水槽の中をユラユラ漂う様子は確かに枯葉。捕食後は何事もなかったようにまた枯葉に擬態します。
生き物をヤっちまった後にまた平穏に漂うなんてサイコパスな魚ですね。
ミツヅノコノハガエル:LV.4
さあ!この写真のどこにいるでしょうか?
左の大木の下にいました!こちらは全身茶褐色の枯葉に擬態する生物です。葉脈や虫食い穴のようなものもあり、かなり精巧な擬態をしていますねえ。
下から見ると呼吸をしてるのが分かりますが、上だけを見ると完全に枯葉にしか見えない……。
ハシナガウバウオ:LV.2
サンゴの根元にいる小さな魚です。全身5cm程度と小ぶりな体形で、身の危険を感じるとウニのトゲに紛れ込み敵から逃れます。
確かにウニのトゲっぽいフォルム。小さいのでトゲの間を自在に動けます。
それにしても、別の生物に擬態するものはいましたがこれは完全にウニのお世話になっちゃってます。いいなあ、僕も寄生してニートで生きたい
ヒラメ:LV.3
このヒラメは、背景に合わせて色を変化させる擬態上級者。三種類の水槽があるのは、それぞれのシチュエーションを想定したものです。
完全に砂に同化しています。上から見ると全然分かりません……!
他の二つもさぞきちんと擬態して……!!
……今日はあれかな、たまたま擬態してないのかな。普通に砂風呂してる魚みたいになってるけど今日はたまたま擬態してないんだろうな、うん。
タッセルアングラーフィッシュ:LV.3
ん?このゴツくて毛が生えてるやつかな……?
ではなく、後ろのシャイな奴がタッセルアングラーフォッシュです。オーストラリアのみに生息し、全身のフサフサで海藻に擬態します。
魚ですが泳ぎはあまりできません。なので海底を滑るようにゆっくりと移動します。
オニダルマオコゼ:LV.5
どうでしょうか、分かりましたか?
手前と奥に一体ずついるのがオニダルマオコゼです。黒色の体色とゴツゴツした表面を持ち、かなり岩にそっくりですねえ。岩に化けて獲物が近づくのを待ちます。
さながら怪獣のような見た目。かなりふてぶてしい口元をしています。
よーく見るとイワカン(違和感・岩感)があるのでじっくり観察すると違いがわかります。結構うまいこと言いましたよ皆さん
めっちゃブサイクやなあ……
ベイツ型擬態の化ケモノ
ノコギリハギ:LV.5
ノコギリハギは、有毒のシマキンチャクフグに擬態する生物です。有毒の生物に擬態することで外敵から身を守ることが出来ます。
ノコギリハギ自体には毒はありません。背ビレと尻ビレが大きいのでそこで見分けられますが、海中のパッと見で見分けるのはほぼ不可能。かなり有効な手立てですねえ……。
クビアカスカシバ:LV.5
有毒な生物の代表格であるハチに擬態をするクビアカスカシバ。これはマジで似ています。
こちらはコガタスズメバチ。
こちらはクビアカスカシバ。
よーく見ると、コガタスズメバチはお尻が尖っており頭部の大きさも違います。よく見ると違いますが、飛んでる姿だけでは絶対ハチと勘違いしますねえ。
イヌザメの幼魚:LV.1
サメの仲間ですが性格は穏やかなのが特徴のイヌザメ。
しかし穏やかなダメでは外敵に襲われてしまうので、幼魚時代は白黒の縞模様でウミヘビに擬態し身を守っています。
成長するとこの模様な徐々になくなっていくそうです。
それにしても幼魚のわりにデカくね?
シマウミヘビ:LV.4
こちらはウミヘビという名前は付いてますがウミヘビの仲間ではなくウナギの仲間でありそれにも関わらずウミヘビに擬態するというウミヘビがゲシュタルト崩壊する生物です。
その証拠に、本家ウミヘビは夜行性ですがシマウミヘビは昼行性。またシマウミヘビにはエラやヒレもあります。
シモフリタナバタウオ:LV.2
警戒心が強いシモフリタナバタウオは、捕食者が来ると『岩陰に頭だけを隠し体の後ろ部分をハナビラウツボに擬態させてやり過ごす』ということをするのですがいやそこまで来たら全部隠せよ。
アカククリの幼魚:LV.1
幼魚と成魚で模様が変化する生物。幼魚は狙われやすいため、ヒラムシという体内に毒を蓄積させた生物に擬態することで身を守ります。
さらにはヒラムシの泳ぎ方まで真似するってんだからかなり徹底していますねえ。
チョウチョウコショウダイの幼魚:LV.1
こちらもウミウシに擬態する魚。有毒生物は擬態するにはもってこいということなんでしょうねえ。
ホントにウミウシ系大人気です。かなり恐れられている毒をお持ちのようで……。
ツユベラの幼魚:LV.1
同じ水槽にいるツユベラもウミウシに擬態します。
捕食は小石の裏側から餌を探すという特徴的な行動をします。まあこんな可愛い見た目で触手でガブッとかやられても引きますよね。
隠蔽型擬態の化ケモノ
スペングラーヤマガメ:LV.3
さあ、どこにいるでしょうか?これも結構わかりづらいです。
彼がスペングラーヤマガメ。甲羅を枯葉に擬態させ自分の身を守ります。遠目だと甲羅のトゲの質感が枯葉にかなり似ていますね。
そして意外とクリクリした目をしてて可愛い❤️
コノハムシ:LV.3
こちらも枯葉に擬態する生物。昼間は葉の裏に身を隠し、夜になると動き出すという渋谷のパリピのような習性を持っています(ただの夜行性)。
ヤマガメよりもさらに高度に葉に擬態してますね。葉脈までリアルに再現してやがる……!
アフリカオオコノハズク:LV.3
ハリーポッターに飼われていそうな彼は、自身の大きさを変えることで様々な危険を回避する生物。なぜだか黄昏ているような写真が撮れました。
外敵を威嚇するときは体を大きくし、
逆に身を守るときは体を細くし気に擬態します。
ただ、枝に擬態できているかは疑問ですし単に可愛いだけな気がしてなりません。
ファロウェラ(ナマズ)の仲間:LV.3
細長い体と長い鼻が特徴的な生物。この体を枝に擬態させ、近づいてきた捕食者をやり過ごします。
この見た目は騙されますわ。ほとんど動くこともないので、そこらへんにいるだけなら枝にしか見えませんねえ。
僕も漂うだけでやり過ごせるニートになりたい。
ロリカリア(ナマズ)の仲間:LV.3
こちらも同じく枝に擬態します。が、写真を見る限り地面と同化してますね。
粗いですが拡大写真。色合いが砂利と一緒ですね。遠目ではまず気付かれません。良いですね、寝そべることで外敵から身を守れるなんて。
僕も寝そべるだけでやり過ごせるニートになりたい。
ヘラオオヤモリの仲間:LV.5
さあこれはどこにいるでしょうか?
この目がイッちゃってるのがヘラオオヤモリ。昼間は気に擬態し、夜になると捕食に出る生物です。
色合いも木に近く質感もザラザラしそう。多くの木に紛れたらまず見つけられません。てか本当に目やばいだろ、サイコパスの目だわ……。
ナンヨウツバメウオ:LV.3
幼魚の頃は茶褐色な枯葉に擬態する魚です。虫食い穴や枯れた雰囲気まで細かく再現されており、泳いでいる様子も枯葉が漂う様子に似ていましたね。
ちなみに成虫になると銀黒色になります。力のない幼魚時代専用の擬態ということでしょうか。
モズクショイ:LV.4
クモのようなイカツイフォルムですが、小型のカニです。自身の毛に海藻等を付着させ周囲の風景に溶け込むことができます。
生息場所によって付着物を変えられるのであらゆる状況に対処可能な万能カニですね。ちなみにフルーツグラノーラをまぶしたように見えるのは僕だけでしょうか?
非擬態エリア
最後はこれまでの擬態とはちょっと違った種類の生物をご紹介!別の生物に擬態したりとかとはまたちょっと毛色が違います。
メスからオスへと変化
繁殖のためにオス同士で争うこともある魚類。当然体の大きなオスが有利になるため普通に争えば偏りが出ます。
そのため、成熟後は必ずメスになりその中で大きな個体だけがオスへと変化するのです。合理的ですが凄まじいパワープレイですね……。
上がスミレナガハナダイのオス、下がメスです。
この躍動感あふれる写真は、上がクギベラのオス、下がメスです。
子供の時だけ化ける
魚の中には成魚になると縄張り意識が強くなり同種を追い出そうとするモノもいます。
そのため幼魚時代は全く別の模様に変え、あたかも別の種類の魚であると見せかけることがあるのです。
今回展示されていたのは、クロスズメダイの幼魚(黄色い魚)とタテジマキンチャクダイの幼魚(黒い魚)です。
偽の目玉で欺く
今回展示されたウミヅキチョウチョウウオを含め、黒色の模様を持つ魚がいます。これを大きな目玉に見立て、外敵を威嚇することがあります。
ひたすら可愛い
最後はヨツユビハリネズミちゃん。特に何かに擬態したとかではなく、たまたまタワシに似たフォルムになりましたが、とにかく可愛い。以上だ!
夜行性だから基本寝てる!かわいい!見て!本当に!可愛いから!生で!見て!
みんなでもお一人でも!誰もが楽しめる展示会!
程よく可愛く、程よくキモい生物が展示されたイベントでございました。イベント料金がお手軽で規模もデカすぎないので、時間が空いた時にお手軽に寄れるのも魅了の一つですねえ!
来客層は家族連れやカップルのようなパリピ勢はもちろん、お一人様のおじさんもいましたね。平日は混まないので心置きなく写真撮影しておりました。ナカーマ
半年間なので会期は長め。お一人様でもお手軽に行けますし、これから夏休みの家族旅行にもぴったり!お時間あるときに是非行ってみてはいかがでしょうか?(’▽’)ノ
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